中国・前進型蒸気機関車
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前進(QJ)型SLは、旧ソ連のLV型をモデルに製造された中国幹線用の貨客両用の主力蒸気機関車で、かつては中国鉄路の主役として全土に配置され、広大な大地を駆け巡った。 軸配置:1-E-1、動輪径:1500mm、整備重量:222ton(4軸テンダ)/254ton(6軸テンダ)、全長:26.0m(4軸テンダ)/29.2m(6軸テンダ)を誇る中国最大の機関車で、'56〜'88年にかけて大連、大同等の各工場で4700両以上が製造された。 上記には、隴海線が電化されEL投入も開始された'87〜'88年頃に訪中した際に出会った前進型の様子を紹介する。昔から趣味誌上ではその雄姿に憧れていた前進型であるが、機関区内では右を向いても左を向いても前進型で溢れ返っており、その雄大さに改めて魅せられると共に小躍りしたものである。 発展が著しい中国では、動力近代化が進むに連れSLは次々と姿を消し、前進型最後の活躍の場であった内モンゴル自治区の集通線も'05年末をもって無煙化され、今では僅かに地方鉄路や専用線で生きながらえているに過ぎない。 日本では日中国交正常化10周年を記念して、'82年夏に横浜で、'83年春には神戸で中国鉄道博が開催され、構内に1435mmのレールを敷き展示運転されたのが記憶に残る。この際に輸入されたSL達は中国に戻ることなく、兵庫県相生市の中央公園に静態保存されていたが、'06年には解体されてしまった。 |
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